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「親しかった人達って、誰?」 たまきは目を細めたまま、何も答えない。 「君が大昔の人間なら、親しかった人達なんて訪ねてきようがない。そもそも、遠い所って――」 「異界」 「え」 「人ではないものの世界よ。私、やちたみたまきが成立した時、彼らはその代償として異界へと旅立った。でも私はそこに行くわけにはいかない。現世に私達がいたという証を紡いでいかないといけないから。でも」 たまきは目を閉じて俯く。
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